家に重曹が余っていませんか?
重曹は掃除や料理、消臭などさまざまな場面で活躍する、一家に一つ置いておきたい万能アイテムです。
この記事では、重曹の4つのはたらきと便利な使い方についてご紹介します。
重曹はナチュラルクリーナーとよばれる、化学薬品を含まない自然派の洗剤です。
重曹を使いこなせば家族の健康と安全を守りながら、家のすみずみまできれいに掃除できます。
料理や消臭剤としての使い方も紹介しているので、家にある重曹をフル活用していきましょう。
重曹とは?
重曹は弱アルカリ性
重曹は弱アルカリ性の「炭酸水素ナトリウム」です。
熱や酸性のものと反応して二酸化炭素を発生させ、料理のふくらし粉として活用できます。
化学物質を使っていないので安全性が高く、子育て中の方も安心して使えますよ。
重曹の4つのはたらき
重曹には以下3つの種類があり、純度の高さがそれぞれ異なります。
- ・医療用:純度100%
・食用 :純度98~99%
・掃除用:純度95~98%
医療用は純度が一番高く、歯みがき粉や胃薬として使われます。
食用は口に入れることを前提につくられており、料理にかぎらず掃除にも活用できます。
掃除用は純度が一番低く、食用や医療用としては使えないので注意しましょう。
3つの特徴を理解して、重曹の身近な使い方をマスターしてくださいね。
重曹の4つのはたらき
1.中和作用
重曹は酸性のものと反応して中和する性質をもっています。
弱アルカリ性の重曹は、油汚れや手あかなど酸性の汚れを落とすのに効果的です。
中和作用によって汚れが分解され、ゴシゴシと力一杯こすることなく簡単にきれいにできます。
2.研磨作用
重曹の粒はとても細かいので、研磨剤としてのはたらきがあります。
フライパンや鍋にこびりついたコゲも重曹の研磨作用であっという間にピカピカに!
やわらかい粒子なので傷がつく心配もありません。
3.消臭・吸湿作用
重曹は消臭や吸湿効果もあり、ニオイや湿気が気になる場所でも活躍します。
カビや生ごみなどのニオイは酸性なので、弱アルカリ性の重曹が中和してニオイを消してくれます。
さらに、重曹には水分を吸収しやすい特徴があり、クローゼットなどの湿気を取るのにもおすすめです。
ニオイや湿気のない快適な生活環境を重曹だけで簡単につくれますよ。
4.膨張作用
重曹の膨張作用は、ベーキングパウダーの代わりとしてお菓子づくりなどで役立ちます。
熱や酸性と反応して二酸化炭素を発生させることにより、焼き菓子などの生地がふくらむのです。
ただし、加熱だけでは生地はあまりふくらみません。
レモン汁やはちみつなどの酸性の食材を組み合わせることで、よりふっくらとしたお菓子がつくれますよ。
【掃除編】重曹の活用方法
お風呂のふたをつけ置き洗いする
ロールタイプのお風呂のふたは、溝がたくさんあって掃除しにくいですよね。
重曹を使えば水を流すだけで簡単に汚れが取れます。
<手順>
1.浴槽の残り湯に重曹を約200g入れる
2.お風呂のふたを浴槽に一晩入れておく
3.翌朝シャワーで洗い流す
シャワーで流しても落ちないカビは、重曹をかけてこすり洗いしてみてくださいね。
重曹を使ったお風呂掃除は、以下の記事も参考にしてください。
マグカップの茶渋を取る
食器用洗剤ではなかなか取れない茶渋も、重曹だけできれいに落とせます。
ハイターを使わないので塩素特有の強いニオイも残りませんよ。
<手順>
1.鍋に40~60℃のぬるま湯1Lを準備し、重曹を大さじ2~3杯入れる
2.マグカップを入れて1時間以上つけおきする
3.水で洗い流す
重曹を使ったキッチン用品の掃除方法は、以下も参考できます。
玄関タイルの汚れを取る
重曹の研磨作用を利用すると、玄関タイルの汚れも見違えるほどきれいになります。
<手順>
1.汚れが気になる部分に重曹をふりかける
2.ブラシやスポンジでこすり洗いをする
3.水で洗い流す
家族がひんぱんに出入りする場所だからこそ、重曹で掃除して気持ちのいい空間をつくりましょう。
重曹で掃除するときに気をつけること
重曹を使えない場所がある
重曹を使えない場所は以下のとおりです。
・大理石
・銅やアルミなどの金属
・ウッドデッキなどの木材
重曹には研磨作用があるので、大理石などのやわらかい素材や光沢のある場所では使えません。
また、銅やアルミ、木製の素材に重曹を使うと黒く変色してしまいます。
重曹はとても便利なアイテムですが、使えない場所があることをしっかり覚えておきましょう。
手荒れの原因になる
弱アルカリ性の重曹は手荒れを引き起こす可能性があります。
重曹は化学物質が入っていない天然素材ですが、肌にも多少のダメージをおよぼします。
肌の弱い方や重曹を長時間使う場合は、手袋を使って手荒れを防ぎましょう。
【料理編】重曹の活用方法
かならず食用重曹を使いましょう。
ベーキングパウダーの代わりに使う
お菓子をつくるときにペーキングパウダーが家にない場合でも、食用重曹で代用できます。
ただし、重曹を入れすぎると苦くなってしまうので、ベーキングパウダーの半分量を目安に使ってくださいね。
お肉をやわらかくする
重曹はお肉のたんぱく質を分解して、やわらかくするはたらきがあります。
加熱するとかたくなりやすいステーキやとんかつに使用すれば、やわらかくておいしい肉料理ができあがりますよ。
<手順>
1.250㏄の水に重曹を小さじ1混ぜる
2.肉を30分【消臭編】重曹の活用方法1時間つけこむ
3.キッチンペーパーで水気を取る
ゆで野菜を色鮮やかにする
重曹を入れた水で野菜をゆでると、発色がよくなり色鮮やかに仕上がります。
ただし、野菜の繊維がやわらかくなり煮崩れをおこしやすいので、サッとゆでるのがポイントです。
【消臭編】重曹の活用方法
生ごみのイヤなニオイを消す
重曹をごみ袋の中に直接ふりかけるだけで、簡単に生ごみ臭を取りのぞけます。
生ごみのニオイは酸性なので、弱アルカリ性の重曹を入れると中和して無臭になるのです。
重曹を使ってごみ箱本体を洗うと、しみついたイヤなニオイが消えますよ。
靴箱のニオイと湿気を取る
靴箱に重曹を入れておけば、靴のニオイだけではなく湿気も吸収してくれます。
ビンなどの容器に重曹を入れて靴箱に置いておくだけで、手軽にニオイと湿気を除去できます。
重曹がかたまったら交換のサインなので、新しいものに入れかえてくださいね。
おむつ用ごみ箱のニオイをなくす
使用済みのおむつを捨てるごみ箱のニオイも、重曹で簡単に取れます。
<手順>
1.市販のだしパックに重曹を大さじ2杯程度入れる
2.袋を閉じてごみ箱の底に置く
これだけで、ごみ箱を開けるたびにこみ上げてくるイヤなニオイがなくなります。
取り替えはごみ回収の日に合わせれば、おむつと一緒に捨てられるのでラクですよ。
【まとめ】重曹は使い勝手のよい万能アイテム
この記事では、身近で便利な重曹の使い方についてご紹介しました。
重曹は化学物質を含まない自然由来の洗剤なので、小さな子どもがいる家庭にぴったりの掃除アイテムです。
家に重曹が余っている方は、ぜひ取り組めそうなものから試してみてくださいね。