「親の終活を始めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」
「終活の話をしたいのに、親が聞いてくれない」
「終活をどこに相談すればいいかわからない」
親が元気なうちに将来を話し合うのは、家族にとって大切なことです。
とはいえ、終活はデリケートな話題のため、何から始めればよいかわからない方も多いでしょう。
この記事では、親に確認すべき具体的なポイントや進め方、相談先を解説します。
最後まで読んでもらえれば、終活の具体的な内容が理解でき、親も前向きに取り組めるでしょう。
終活で親に確認すべき4つのこと

終活では、以下の4つを親に確認しましょう。
1.緊急時の連絡先を聞く
2.医療に関する希望を聞く
3.葬儀やお墓に関する希望を聞く
4.財産や資産を確認する
以下で詳しく解説します。
1.緊急時の連絡先を聞く
万が一に備え、親しい親族や友人の連絡先は聞いておきましょう。
一人暮らしの親であれば、近所づきあいや交友関係の把握が必要です。
たとえば、隣人の名前と電話番号、昔から付き合いのある親友の所在など、細かくリストアップします。
兄弟姉妹とも連携し、支援できる体制を整えておきましょう。
会話の中で自然に話題に出すと、親も抵抗なく教えてくれるかもしれません。
2.医療に関する希望を聞く

不測の事態を考慮し、あらかじめ医療の希望も確認しましょう。
延命治療や認知症を発症した場合の対応など、具体的に聞いておくと安心です。
かかりつけの病院名や服薬中の薬も把握しておけば、救急の際に役立ちます。
本人が意思決定できなくなった場合、誰が医療判断を担うのかも話しておきましょう。
3.葬儀やお墓に関する希望を聞く
葬儀やお墓に関する話題は確認しづらいですが、後々の混乱を避けるためにも重要です。
確認しておく項目は、以下のとおり。
・先祖代々の墓に入るか、樹木葬や散骨を希望するか
・宗派、家紋、戒名の有無
・遺影に使いたい写真
・加入している互助会の有無
・希望する葬儀社の名前や連絡先
親の元気なうちに話し合い、希望に沿った準備を進めましょう。
4.財産や資産を確認する
親の持ち物で把握が難しいのが、金銭に関わる情報です。
もしものときに家族が困らないよう、金融機関や保険などの情報をまとめておくと安心です。
以下の内容について確認しておくと良いでしょう。
・銀行口座
・保険の加入状況(生命保険・損害保険)
・クレジットカードの種類と利用状況
・証券会社の口座や株式、投資信託などの保有資産
・借入がある場合はその金額と返済方法
・年金の受給状況や加入している制度(iDeCoなど)
資産を専門家に任せている場合は、連絡先も忘れずに確認しておきましょう。
親と一緒に進める終活の4つの準備

終活には、書類の準備や生活空間の整理も欠かせません。
1.自宅の物品整理
2.デジタルデータの整理
3.エンディングノートを書いてもらう
4.遺言書を書いてもらう
ここでは、親と一緒に進める具体的な準備を紹介します。
1.自宅の物品整理
物の整理は体力も判断力も必要な作業です。
親が元気なうちに、一緒に少しずつ進めてください。
下記のポイントを参考に整理を進めると効率的です。

思い入れのある品は写真に残すなど、無理のない方法で整理を進めるのがポイントです。
捨てづらい物は写真にすると、気持ちの整理もつくかもしれません。
2.デジタルデータの整理
デジタルデータも、家族にとって大切な情報です。
IDやパスワードがわからないと手続きが進みません。
以下のような内容は事前に確認しておきましょう。
・ネット銀行や証券口座のログイン情報
・仮想通貨の管理アプリ
・クレジットカードのポイントや電子マネー残高
親の同意を得たうえで一覧にまとめておくと、いざというとき安心して対応できます。
3.エンディングノートを書いてもらう

エンディングノートは、親の思いや希望をかたちに残す家族へのメッセージ帳です。
形式やルールは決まっておらず、自分の言葉で自由に書いて構いません。
はじめは書き出しに迷う方も多いですが、話しながらメモする、家族が代筆するなど柔らかくサポートすることが大切です。
内容ではなく、書くことで思いを整理する点を重視してすすめましょう。
4.遺言書を書いてもらう
遺言書は、親が亡くなったあとに行う財産分与の内容を明確にする書類です。
決められた形式で作成すれば、法的な効力が生まれます。
主な遺言書の種類は、以下の3つ。
・自筆証書遺言:自分ですべてを手書きし、署名・押印して保管する
・公正証書遺言:公証人が内容を作成し、公証役場に保管される
・秘密証書遺言:内容を自分で書いて封をし、証人の立ち会いで署名・押印する
書く内容や保管方法により選ぶ形式は異なりますが、確実に内容を残したい場合は、公正証書遺言が適しています。
終活を嫌がる親への話の切り出し方

親が終活を嫌がる場合、きっかけの作り方を工夫しましょう。
・自分が終活を始める
・ポジティブな話をする
・終活している芸能人の例を出す
ここでは、自然に話を切り出す方法を紹介します。
自分が終活を始める
終活の話を切り出しにくいなら、自分が始めてみるのも一つの方法です。
エンディングノートを書いてみた話や、保険の見直しを伝えると、親も興味を持ちやすいでしょう。
「一緒にやろう」と声をかければ、親も構えずに受け入れてくれるかもしれません。
自分の終活の経験談を話せば、親も「自分はこうしたい」という意識を持ちやすくなります。
ポジティブな話をする
終活を親に切り出すときは、前向きな話題から入るのが効果的です。
終活は「死」を連想させるため、ストレートに話すと身構えられる可能性があります。
「老後はどう楽しみたい?」「旅行に行くならどこがいい?」など、明るい将来を想像できる会話から始めましょう。
そのうえで、終活の目的が残りの時間を大切にすることと伝えれば、受け入れやすくなります。
終活している芸能人の例を出す
話しづらい終活も、有名人の話をきっかけにすると自然に切り出せます。
最近では、エンディングノートの作成や自宅の整理に取り組む著名人もおり、終活が前向きな行動として受け止められています。
「有名なあの人も始めてるらしいよ」といった軽い一言から、会話の糸口がつかめるかもしれません。
親が好きな芸能人を例に出すと、より関心を持ってくれる可能性があります。
終活を親と一緒に進めるときの注意点

終活を進めるうえで大切なのは、親との向き合い方です。
・お互いの気持ちを共有する
・親が元気なうちから始める
ここでは、親子で穏やかに終活を進めるための注意点をご紹介します。
お互いの気持ちを共有する
終活では、親の意思を尊重しつつ、家族の想いも伝え合うことが重要です。
介護や医療、財産のことなど、デリケートな話題だからこそ、日常の中で自然に意見交換を重ねていきましょう。
無理に押しつけないことを意識すると、親も本音を話しやすくなります。
終活を通じて、家族の信頼関係を深める時間にもなります。
親が元気なうちから始める
終活は、親の判断力がしっかりしている時期に始めるのが理想です。
認知症などで意思確認が難しくなる前に、希望や意向を共有しておくと安心です。
写真の整理や持ち物の見直しなど、軽いテーマから話すとスムーズに進められます。
健康なうちから話し合えば、親も前向きにとらえられるはずですよ。
話すタイミングは、お盆や帰省などのタイミングがおすすめです。
【悩み別】終活を親と進めるときの相談先3選

終活の相談先は、目的に応じて適切な相手を見つけましょう。
1.終活全体のアドバイスがほしい|お住まいの自治体
2.財産や資産の整理がしたい|金融機関・FP
3.家の中の物品を生前整理したい|代行業者
ここでは、悩み別に終活を進める際の相談先を紹介します。
1.終活全体のアドバイスがほしい|お住まいの自治体
誰に相談すればいいかわからない方は、自治体の終活相談窓口を利用しましょう。
主な支援内容の一例
・終活相談窓口の設置
・エンディングノートの配布・作成支援
・無料セミナーや専門家による相談会
・葬儀・納骨先の生前契約支援
・緊急時の連絡先登録や安否確認
担当窓口は地域包括支援センターや福祉課の場合が多いです。
予約制の可能性もあるため、ホームページで確認したうえでご利用ください。
2.財産や資産の整理がしたい|金融機関・FP
相続トラブルや老後の資金不安を防ぐために、財産の整理を早めに進めましょう。
相談先として、ファイナンシャルプランナー(FP)や銀行などが挙げられます。
FPは、1時間あたり5,000〜1万円程度で、資産全体の状況を整理しながら相談できるのが特徴です。
銀行では、相続や資産運用、ローンの見直しまで幅広く対応しています。
終活専門の窓口が設置されているところもあります。
相談を希望する場合、事前に公式サイトで相談内容や費用を比較・確認しておくと安心です。
3.家の中の物品を生前整理したい|代行業者
荷物が多く、整理が難しいと感じたら、生前整理の代行業者への依頼を検討しましょう。
大型家具や家電、不用品などをまとめて回収してくれるほか、リサイクルや買取に対応している業者もいます。
費用は部屋の広さや作業内容によって異なり、相場は3万〜30万円程度。
追加料金が発生する場合もあるため、複数社から見積もりを取り、サービス内容を確認してから依頼しましょう。
【まとめ】親の終活を進めるならひつじ堂がお手伝いします!

終活は、親が元気なうちに少しずつ準備を進めることで、将来の不安を減らせます。
しかし、生前整理やデジタルデータの管理は、親一人では負担が大きいのも現実です。
「親が片づけを進めてくれない」「仕事が忙しくて手伝えない」
とお悩みなら、ひつじ堂にご相談ください。
ご両親の気持ちに寄り添いながら、不用品の整理や大切な物の仕分けを丁寧にサポートいたします。
終活がスムーズに進めば、親の思いも家族の安心も、しっかり形に残せます。
後悔のない未来のために、今できる一歩から始めましょう。
